いただいたご意見・ご質問

 今までにいただいたご意見・ご質問です。

1. お褒めのご意見:信号ループがシンプルになり意義がある
2. ご賛同:出力段のカソードバイパスを直接出力トランスに接続可能
3. お褒めのご意見:デカップルについて
4. ご提案:カップリングCを外して直結にされたら如何ですか
5. ご指摘:カソード−ヒーター間の耐圧
6. ご提案:定電流回路について
7. お褒めのご意見:
8. トラブル:ヒューズが飛ぶ
9. ご質問:ダイオードの種類
10. ご感想:音がもこもこ
11. ご感想:NFBの合わせる位置
12. ご質問:電源トランスのヒータの配線
13. ご感想:実装図で「コンデンサの極性」が間違えやすい
14. お褒めのご意見:
15. ご質問:ダイオード関係
16. ご質問:出力トランスの変更
17. ご質問:コンデンサの容量
18. ご質問:小さいシャーシに収めるためには
19. ご質問:出力段1番ピンの接続について
20. ご質問:ロータリーSWで出力段sg電圧切り替えが出来ないか
21. ご感想:300B(TU-873LE)との比較
22. ご意見:NFBは少ない方が
23. 情報交換:球の音について
24. トラブル:初段SGに挿入するコンデンサ容量不足による発振

 

 

1. ぺるけさん 2002/05/02 (木)

マイナスに引き込んだ回路、とても面白いです。
こうすることで信号ループがシンプルになりますから、回路としてはとても意義があると思います。
私は、プラス電源のままショート・ループを実現しようしていますが、ハムが出やすいという問題に直面です。

【Wat!】確かにプラス電源だとリップルフィルターがどうしても大掛かりになりますね。
マイナス給電ですと容量無限大のコンデンサから供給されているようなものですから、その点は作りやすいです。

 

 

2. ぺるけさん 2002/05/02 (木)

そのとおりですね
 →「出力段のカソードバイパスコンデンサを1段で直接出力トランスに接続することが可能。これは音色的に有利になります。」

 

 

3. かずさん 2002/05/06 (月)

普通のアンプでは+側も−側もデカップルに気を配らないといけないですが、マイナスアンプだと片方で済みますね。

【Wat!】デカップルという面はあまり気にしてなかったのですが、確かにメリットですね。
私個人の意見としては、通常タイプのアンプでも、デカップルはLR全段別々に分けたい(下記のようにしたい)です。

 +B0 ┳━フィルタリング  ━━  終段L ヘ
     ┃                   
     ┣━フィルタリング  ━━  終段R ヘ
     ┃                   
     ┣━フィルタリング  ━━  初段L ヘ
     ┃                   
     ┗━フィルタリング  ━━  初段R ヘ

 

 

4. かずさん 2002/05/06 (月)

更にカップリングCを外して直結にされたら如何ですか。
その場合インプットCが要りますがNFB回路からCを外せます。

【Wat!】その他の方からもそういうご意見はいただきました。
私もいろいろと思案しているのですが、下記の理由から二の足を踏んでいます。

 1. 直結にすると、プラスマイナス併用にしない限り相当高い電圧(500V以上)が必要になり、安全性に不安が出てきます。

 2. 深いNFBをかける場合には、終段プレートから初段カソードにかなりの直流電流が流れますので、初段カソードバイアスの設定が少し面倒になります。
また、カソード抵抗値を相当大きくしてしまうか、またはNFB用の抵抗をかなり発熱させるということを我慢しなくてはなりません。

 3. 可変抵抗を使用してのチューニングが必要になりそうです。
プレート供給電圧が低くてドライヴのしやすい球(6CW5など)で実験的にやるのは良いかなとか思っていますが…

 □かずさん 2002/05/10 (金)
私も安全上+Bは500V以下と決めています。
でも2段増幅で、特に初段が5極管の場合は、1段目のP電圧が低くて済みますので安全な電圧の範囲に収まると思います。
その上出力管のカソードに定電流回路が有る場合は、都合の良いことに球を変えてもバイアス電圧を自動的にカソード電流に見合った値に調整してくれます。
「ロフチンホワイト」のユニバーサルアンプというのは他に例がなくアマチュアがチャレンジするのに面白いのではないかと思いました。

 

 

5. かずさん 2002/05/06 (月)

少し気になるのはカソード−ヒーター間の耐圧です。ヒーター巻き線を少し浮かせてやると楽になると思います。

【Wat!】終段のヒータ巻き線は、マイナスB電源に合わせています。
ヒータの方がカソードより低くなってしまっていますが、十分定格内に入ります。

 

 

6. かずさん 2002/05/06 (月)

カソードに定電流ダイオードを5パラで使っておられるようですが不安定だと思います。
そのためツェーナーで「定電圧定電流」になさっておられるのでしょう。
内部ダーリントンの石で定電流を組まれる方が安定します。
またここを定電流にするとそのカソード電流に見合ったバイアス値に自動的なるのでツェナーで押さえる必要がなくなります

【Wat!】定電流回路はご指摘の通り特性が良くないので工夫したいと思っています。
もう少し動作範囲が広くて特性が安定しており、しかも無調整で済むような定電流回路がないか、と思案しています。
IC&抵抗で簡易に作りたいと思っていますがどうでしょうか?(極力可変抵抗での調整はしたくないので)。
それともやはり内部ダーリントンの石が一番良いですか?
ちなみに、本回路のツェナーは単に突入電流対策に過ぎません。基本的に定電流のみで動作させているつもりです。

 □かずさん 2002/05/10 (金)
定電流回路ですが、素子に依って音が変わります。
ドライバー段でしたが、変化は「気のせい」レベルではなく歴然としておりました。
ここは実装でスペースに余裕が無く、定電流ダイオードを2本パラにする事で逃げました。
出力段差動化では内部ダーリントンのトランジスターにしております。
真空管がベストなのかも知れませんが(黒川先生の作では位相反転段で真空管の使用が良く出てきますね)、
屋上屋を重ねるようで、実験はしておりません。

 

 

7. ももんがさん 2002/06/15 (土)

「ユニバーサルシングルアンプ」いいですね。コンセプトが気に入りました。
いろいろな方のHPから様々な回路を見てきましたが、Wat!さんの「マイナス定電流給電型 ユニバーサルシングルアンプ」が
気になり、初めてのアンプ作りとしては無謀かもしれませんが、挑戦してみることにしました。

このアンプを選んだ理由としては、第一に「無調整で各種真空管に差し替えができる」ことにつきます。
しかも素人目にも見てくれの良いGT管が使え、安価な6EY6〜最近人気のKT88等が使えて、ただ聴く以外にも楽しみがありそうです。
また、回路図の各ポイントに電圧の目安があったり、実体配線図や部品表・価格の目安等、初心者にやさしい説明であったことも大きかったです。
HPも頻繁に更新、改良もされているようで、作りっぱなしではない安心感もありました。

 □ももんがさん 2002/06/16 (日)
今まで適当なアンプICやトランジスタで小さなアンプを作ったことはありましたが、今回は音が出て今までで一番感動しました。
ありがとうございました。
4万円出すとなると・・・という事でエレキットのKT−88のキットも考えましたが、こちらにして良かったと思います。
キットではこの感動は味わえなかったでしょう。
他のHPではいろいろ言われているハムも全然出ていないように感じます。
想像以上の音で、余裕で使用中のSONY 333ESX2の代替でメインを張れそうです。

 □ももんがさん 2002/06/23 (日)
鳴らし始めて3〜4時間辺りから音が激変して高音が抜けるようになりました。
これが真空管のエージングというものでしょうか・・・スピーカー作ったときもエージングで随分と音が変わってびっくりしましたが。
やはり小編成のJAZZが最高ですがビッグバンドやボーカル物もかなりイイです。
特徴に「正確な定位感」とあるだけに、リアバスレフも手伝ってかビシッと定位します。
JAZZは聴いてて思わずスイングしたくなります。
今までのアンプでは感じられなかったノリというか、そういった部分がしっかり再生されている気がします。

【Wat!】とても嬉しいおほめの言葉をいただきましたので掲載させていただきました。

 

 

8. ももんがさん 2002/06/15 (土)

とりあえず作っては見たのですが、ヒューズが一発で飛んでしまうのです。
ヒューズは普通のミゼットタイプの1Aです。
ショートしているわけではないようで、電源トランスから外してテスターで見ると5kΩ辺りから∞になっていきます。
配線もかなり見直しましたが、間違ってはいなさそうなのですが・・・
指定の部品が手に入らず、いくつか代替品を使用していますがそのせいでしょうか?
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電源トランス 東栄P-120(250-220-0-220-250/120mA&ヒーター用)
出力トランス 東栄OPT-5S(ハモンドは高かったので....1次負荷7kΩ-2次8Ωで適当なやつって事で)
ダイオード 日立U07Nは生産中止だそうです。全部3TH41にしちゃいました。
ケミコン うまい容量と耐圧のが無かったので、47μF/350Vの所は100μF/400V。
470μF/400Vの所は850μF/250Vを2個シリーズで入れています。
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 □ももんがさん 2002/06/16 (日)
ヒューズをパラって2Aとした所うまく行きました。

【Wat!】ヒューズが飛ぶのは、電源トランスの内部抵抗Rとインプットコンデンサの容量Cの積の値の差だと思います。
このCRの積に比例してSW-ON時の突入電流が大きくなります。
Cの値については、850μFシリーズならば470μFよりも小さくなりますので、トランスの内部抵抗の方が大きく影響したのではないかと考えられます。
私が使用したNOGUCHIのPMC-100Mは240V〜240V間の直流抵抗が確か300Ω程度はあったように記憶しています。
東栄のトランスのほうが定格が大きそうなので、内部抵抗が小さいと予想されます。

■ヒューズは1Aのスローブロータイプをお勧めします。
2Aだとヒューズが飛ぶ前にトランスがやられる可能性があります

 

 

9. ももんがさん 2002/06/15 (土)

ダイオード 日立U07Nは生産中止だそうです。全部3TH41にしちゃいました。
D2がU07Nなのは何か都合があるのでしょうか?

【Wat!】ダイオードですが、特に種類を気にして購入したわけではないので3TH41でも問題なしです。
ただ、音質上は少しでもリカバリーが高速なほど(逆回復時間が小さいほど)良いです。
3TH41は1.5μsecですが、U07Nは確か0.4μsecです。
プラス側は突入電流が小さいですから、定格電流が小さくても良いので、その分逆回復時間が小さいものを選びました。

■現在はもっとリカバリーの短いもの(75nsec)に交換しています。

 

10. ももんがさん 2002/06/16 (日)

WestingHouse 6F6Gで結構な音で鳴っています。
豊かな低音が特徴とありましたが、仰せのとおりでFostexのFE-103M1発の自作バスレフでもモリモリ言ってます。
ちょっと音がもこもこした感じですが、エージングで良くなるのかもしれません。
とか言ってるうちにいい感じになってきた気も・・・・(笑)。球の性格かな?

【Wat!】音がもこもこというのは、6F6Gの球の性格も大きいかもしれません。
低音が若干甘めになり、物理的にもGmが低いので、DFも低くなります。
その代わりに特にゆったりとした曲で音色の魅力も大きいのですが。
もしもう少しシャープな音が好みでしたら、6V6-GTやメタル管、少し値が張っても良いならばKT66などの球を挿してみると良いと思います。
または、ケーブルを単線にすると音がスマートになり、分解能が増しますので試してみてはいかがでしょうか。
私はSAECの高いケーブルをやめて小柳出の1mmφの銀メッキ単線を使っています。

 

 

11. ももんがさん 2002/06/16 (日)

NFBがどこに合わせるとどうなるのか良く分からないのですが、ショートの状態になったときが一番いいと思います。音にメリハリが出ます。

【Wat!】SWがショートとなっている場所がNFB最大になっています。
簡単に説明すると、
SWがショート時は、Rnfb=100kとなりますので
TOTAL Gain=Rnfb÷Rk1=100倍になろうとします。
もし、SWがRnfb3になっているときは、Rnfb=100+470=570kとなりますので
TOTAL Gain=Rnfb÷Rk1=570倍になろうとします。
つまり、NFBの量が約5.7分の1に下がるわけです。
私も音質上、NFB最大が良いと思います。
CDやDVDしか聴かない人にとっては、もう少しRnfbを小さめにした方が良いと思います。

 

 

12. tyataroukenさん 2003/08/8

なぜ電源トランスの5V・2カ所がコンデンサに、1カ所がアースに落ちているのだ?」が、回路図を見てもどうしてもわからず、繋げていません。

【Wat!】電源トランスのヒータの配線は、必ず実装図どおりにつなげてください。
これは、ヒーター〜カソード間電圧を定格(通常100V程度)以下にするために必要なのです。
ですから、増幅段に供給するヒータトランスにはアースを、マイナス給電させる出力管に供給するヒータトランスには−Bを供給します。
これを省略すると大きな雑音が出る、真空管の寿命を縮めるなどのトラブルが生じます。
これは必ずしも5Vの部分である必要はありません(0Vでも6.3VでもOKです)が、ヒータトランスのどこかに接続する必要があります。
なお、アースと-Bなどを誤接続すると真空管が死んでしまいますので、十分注意してください。

 

 

13. tyataroukenさん 2003/08/13

今回のアンプ製作で「初心者」としてわかりずらかったのは、やはり「コンデンサの極性」でした。どうしても「マイナス」がアースに行くものだと思ってしまうものですから、実線図で極性が少々見にくい所は「多い」に悩みました

【Wat!】コンデンサに限らず、プラスは電圧の高い方、マイナスは電圧の低い方、となります。
マイナス給電側はプラスをアースに接続しますので、間違わないように実装してください。

■tyataroukenさんにとても見やすい実装図をいただきました。

 

 

14. tyataroukenさん 2003/08/13

初心者が一番悩むのは「トランスの値段の高さ」のように思われます。
その点、このアンプは比較的安い構成で、なおかつ、安い管を取り替えて楽しめるという「すごくお得」なアンプに感じます。
わたしがこのアンプを作ろうと決心できたのは「電源トランス」の安さでした。
他のHPを批判をするわけでは決してありません。
しかし、6BM8でもどうしても2〜3万円かかりそうなので、それだったらもう少し出して……、と調べまくりました。
他のHPを見た「初心者」の感想としては、
 1)実線図があるものはあまりありません
 2)トランス値段が高く、代替え品の判断がつかない
 3)回路図で電源部が省略されている物が多い
 4)なぜ「この部品が高い」のかがわからない、元々高い物なのか、それとも「高級品」なのか、
 5)チョーク・トランスを使うものが多い、よって値段があがってしまう、
 6)特定の管、しかも高価な管しか使用できない、などです。

【Wat!】まさに私がアピールしたかったポイントをまとめていただきました。
特に電源周りのコストを抑えつつ、音質を追求できるのは結構売りだと思っています。
ただ、回路図や実装図をわかりやすくに書くというのは結構手間なので、今後はどこまでできるか。。。
ちょっと自信がありません。

 

 

15. yosさん 2004/02/12

主にダイオード関係についてお伺い致します。
1)定電流ダイオードは、E103(30V10mA)が5本とありますが、
  E153(25V15mA)が3本だと問題があるでしょうか。

2)初段のSGに繋がる定電圧ダイオードは、「11Vx6」とありますが、
  これはRD33JS(0.4W33V)が2本だと問題があるでしょうか。
  または、東芝の05ZxxYシリーズはローノイズ品かどうか、ご存知でしょうか。

3)出力段のSGに繋がる定電圧ダイオードは「7V0.5Wx4」とありますが、
  27Vもしくは30V(0.5W)が1本だと問題があるでしょうか。
  あるいはここは、0.5Wが4本で2W相当になるのが重要なのでしょうか。
  (アースに繋がるダイオードが2Wのものでしたのでそうなのかと考えました。)

【Wat!】
1)E103(30V10mA)がBetterです。
  バイアスが大きくなったときに、定電流ダイオードの定格がオーバーする恐れがあるためです。
  本当はFETやトランジスタを使用して定電流回路を組んだ方が良いようなのですが、
  この方が簡単かなと思ってCRDを使ってみました。
2)全く問題ありません。
  多分、東芝の05ZxxYシリーズは特にローノイズ品ではないようです。
  RD33JS等の方がBetterかもしれません。
3)この部分は意外に大電流が流れることがありますので、大きな定格の
  ものを使用してください。
  もし可能であれば普通のダイオード(0.6Vの電圧効果があります)を50本直列に
  しても良いくらいに思っているところです。

■2)については現在の回路では考慮の必要はありません。

 

 

16. yosさん 2004/02/12

  ハモンド社の出力トランスの1次側接続が6.8kΩとなっていますが、
  これは他社の出力トランスで5kΩでの接続だと問題があるでしょうか。
  (1台で10台分の活躍をしてくれそうなユニバーサルアンプですので)
  (トランスくらいは良いものを奢りたいなと、タンゴのU−808を検)
  (討しています。金額的には高級品じゃないですけど。^o^;)

【Wat!】
  不可能ではありませんが、出力が下がります。
  6〜7kΩ程度がもっとも出力が取れます。
  どうしても5kΩを使用するのであれば、もう少しマイナス電源の電圧を少なくし、
  電流をもっと流すのが良いのですが、電源トランスの定格がいっぱいいっぱいなので、
  少し厳しいかと思います。

 

 

17. yosさん 2004/03/10

Csg1のコンデンサが100μから47μになりましたが、ここは突入電流の兼合いで容量が小さくなったのでしょうか。
容量の上限はどのくらいでしょうか。

Csg2の電解コンデンサ4.7μは、フィルムコンデンサ4.7μで代用しても大丈夫でしょうか。
Ck2aの220μもやはり、突入電流の兼合いで(470μから)小さくなったのでしょうか。

【Wat!】
基本的にコンデンサの容量はそれほどシビアに考えなくて良いです。
特に大は小を兼ねるが、価格やスペースに跳ね返るといった性質がありますので、その兼ね合いで
決めます。
推奨回路の2〜3倍の範囲に収まっていればOKと考えていただければ結構です。
電解コンデンサをフィルムにするのもOKですが、その逆はよろしくないこともあります。

Csg1が以前の回路と異なるのは、ツェナーダイオードから抵抗Rsg1bをかませてからコンデンサを
入れていることです。これにより、容量をかなり小さくしても大丈夫と判断しました。
なお、Csg1の容量は大きい分には問題ありません。
逆にもっと小さくしても問題ないと思いますし、Rsg1bの抵抗値ももう少し大きくしても良さそうに思っています。
(Rsg1bをあまり大きくすると雑音は小さくなりますが音の立ち上がりが鈍くなります。
Csg1を小さくすると、雑音、音の立ち上がりともに悪くなります)
シビアに考えるとチューニングの余地がありそうですが、とりあえずRsg1bは小さめ、Csg1は大きめ
として現状より悪くなることはないだろうと思っています。

Csg2はフィルムの4.7μで全然OKです。
Ck2aは470μがあるならばそれでOKです。
僕はたまたま手持ちの中古品が合ったので、47μ→470μとしてみて非常に良くなったので、
大きいほど良いと思っていますが、新品で買うとなるとそれなりに値が張りますので、220μ
あたりでも悪くはないだろうという判断にしています。
一説によると、この部分の容量は10μF程度まで減らしても問題がないようです。
http://www55.tok2.com/home2/fugaku/sub47a.html
こればかりはやってみないとわかりませんが、もしそのとおりだとしたらコスト/スペース的に朗報ですね。

■上記は、旧回路(http://m_wat.ld.infoseek.co.jp/6x6/kairo10.gif)での話です。
現在の回路ではCsg1のコンデンサ容量について、別の考えになりますので注意してください。

 

 

18. yosさん 2004/03/10

シャーシが20cmX30cmと小振りのため、初段が電源トランスに近いは、平滑コンデンサが
初段のそばにあるは、パーツが2段に立体交差するわと、ベテランの方が見れば呆れそうなアンプに
仕上がりそうです。

【Wat!】
こんなに小型のシャーシで仕上げられるのは、相当の力量のある方だとお見受けしました。
このアンプは、多量のNFBで残留雑音を小さくする効果がありますが、初段の入力やNFBラインが
雑音を受けてしまった時の悪影響が大きいのでその点をご留意の上すすめてください。

気をつけるべき点は、下記のようなことでしょう。
・入力のRCA端子からボリューム、初段グリッドまでの距離は極力小さく
 もしそれなりに距離があるならばシールド線が必要(音はあまりよくない)
・Rnfbは初段カソードに極力近く実装する
・PTとOPTとは鉄心の方向を90度ずらすこと。
その上で距離は離したほうが良いが、距離が近くてもハムが少ないポイントがある
(アンプの実装を決める前に、PTに電源を入れた状態で、OPTの位置をずらしながら、OPT両端の
電圧が最小になるポイントを探すと良いです。今回のアンプはこの作業を省略しましたが、
すれば良かったと後悔しています)

 

 

19. yosさん 2004/04/07

出力段の1番ピンの接続について質問です。
実装図では1番はアースに繋がっていますが、EL34やKT88を使用したいとき、
「1番と8番ピンを繋げ、さらに1番ピンはアースする。」という形になるのでしょうか。

参考にTU−879(6L6,EL34、KT88差替え可能です。)の回路図を見ますと、
1番、8番を繋げ、カソード抵抗とコンデンサを通ってアースに繋がっています。
wat!様のマイナス給電アンプの場合、間に定電流回路が入っていますので、別途1番ピンを
アースに繋げる必要があるのだろうかと考えています。

それとも1番ピンのアースは、6L6や6V6のメタル管用で、特に繋がなくとも良いのでしょうか。

【Wat!】
これは良い質問です。(逆にいうと難しい問題なのです。。。)
本アンプは、「7S」または「7AC」というベースの球を自由に差し替えることが可能なアンプです。

6F6などは、「7S」、6V6、6L6、KT88などは、「7AC」になります。
「7S」と「7AC」の違いは、1番ピンがはNC(Not Connect)か、S(シールド)かの違いで、「7S」の場合は
1番ピンはどこにもつながっていないので気にする必要はないのですが、「7AC」については、基本的には
アースに接続します。

EL34(6CA7)は、「8EP」というベースになります。
このベースは7S、7ACと似ているのですが、1番ピンが第3グリッド(G3)になっているのが特徴です。
第3グリッドはカソード(K)と同一電位にしますので、1番ピンと8番ピンの接続が必要なのです。

「7AC」の中でも、1番ピンと真空管の外部に導通がある場合と、ない場合があります。
私が手持ちの球で明らかに導通があるのは、KT88と6550です。(ハカマの部分)
6V6のメタル管も導通があるのではないかと思っていましたが、テスターで測ったところ、導通がなさそう
にもみえます。

ということで、KT88などで、1番ピンをアースではなくカソード(8番ピン)につなげてしまうと、-300Vもの
電圧が剥き出しになりますので、感電の危険性があります。

その他の球は、今のところ8番ピンに接続しても問題は出ていません。

ということで、EL34をとるか、KT88 & 6550をとるか、という選択ですね。
やはり基本は1番ピンをアースにしておいて、EL34を挿す場合は別途ソケットアダプタで対応するという
のが良いのではないかと思っています。

なお、関連する話は、ぺるけさんの私のアンプ設計マニュアルにも詳しく書かれています。
http://home.highway.ne.jp/teddy/tubes/tips/tips7.htm

 

 

20. 岩井さん 2004/12/29

そちらのHPにも改良事項としてありましたが、出力段sg電圧変更をロータリースイッチにて本体内で
切りかえれないか思案中です。
(-26Vと-65Vの切り替えが出来るだけで、6L6族が使いやすくなりますので)

RD-6.8JSが100本ほど手に入りそうなので、新回路図の6.8Vツェナーx4と270Ω抵抗の間にロータリー
スイッチを挟んで、SWにより新たに6本ツェナーを直列に割り込ませることを思案中です。
ここで問題なのは

1. 耐電流の問題 (RD-6.8JSはMax 400mW)
2. 回路上の問題 (抵抗値やコンデンサ容量、回路変更が必要になる等)

くらいでしょうか。

【Wat!】
http://m_wat.ld.infoseek.co.jp/6x6/adapter1.gif
の切替SWをトグルSWではなく、ロータリースイッチを使って、、、ということですね?
実は、以前検討したことがあります。
ツェナーダイオードの耐電力については、問題ないのですが、ロータリースイッチの
耐電圧があまり高くない(通常DCだと数十V以下)ようなので、怖くてやめています。

もっと簡単な方法としては、
http://m_wat.ld.infoseek.co.jp/idea/idea.htm
の 2−5.可変SG定電圧供給
のような方法があります。

VR、トランジスタともに耐電圧に注意して部品を選定すれば非常に簡単です。
調査したところ、
VRは東京コスモスのRV30シリーズというものが最高使用電圧が500Vあるようです。
http://www.tocos-j.co.jp/jp/catalog/pot/rv30/rv30.html

こちらのB特性の1MΩを使用すると簡単ですが、少し高価で入手困難なようですので、
もう少し安価なRV24シリーズの1MΩに300〜500kΩ程度の固定抵抗を直列にして使用
することを考えています。
http://www.tocos-j.co.jp/jp/catalog/pot/rv24/rv24.html
http://www.wakamatsu-net.com/cgibin/biz/psearch.cgi?page=0&word=RV24

トランジスタは、MOS-FETの方が特性が良いので、
耐電圧、許容損失が大きく、価格も割合安価な2SK2352(または2SK2545)あたりが
良いと思っています。
http://www.semicon.toshiba.co.jp/docget.jsp?pid=2SK2545&lang=jp
http://www.wakamatsu-net.com/cgibin/biz/page.cgi?cate=1103&page=0

 

 

21. 岩井さん 2005/01/22

そちらの回路を参考に、製作してみました。
音の比較対照はTU-873LEです。

特に高音の”抜け”がきれいで、低音のパンチ力ではTU-873ですが、高音のきれいさと解像度感は
こちらのアンプのほうが上でしょうか。(お気に入りのフランス MAZDA 6V6GTにて。)

私の師匠は古典派ですが、完成したと聞くとたくさんの(メーカー違いも含めて40球ぐらい)6L6互換球を
持ってきてくれまして、聞き比べて楽しんでいると、あっという間にセラミックベースが痛んでしまいました。
”こういうのも悪くないね”と一言残して帰っていったのが印象的でした。

【Wat!】
完成おめでとうございます。
300Bアンプとの比較とは、面白いですね。
完成アンプにはどのようなトランスを使っているのでしょうか?
トランスの種類と、回路図(http://m_wat.ld.infoseek.co.jp/6x6/kairo10.gif)のCk2aの容量に
よって低音の出方が変わってきます。

6V6GT、特にヨーロッパ系は中音域〜高音域がきれいですね。
低音のパンチ力も求めるならば、ロシア球がおすすめです。

 □岩井さん 2005/01/24

こちらの回路構成は、

段間コンデンサ 東一 オイル
カソードバイパス 330μ+10μ
OPT ichikawa ITS-10W (7k)

となってます。

実は、低域不足は前段管6136の故障によるもので、新規の6136と交換すると格段によくなりました。
中古品は意外と難しいですね。

今の状態ですと、低域も十分力強く感じます。(6V6S-JJ)
300Bアンプと比べても、遜色があるとは思えません。さすがに、大音量になってくると、歪っぽくなる
のが残念です。(上司の許可を得て、工場の音楽用SPにて大音響で鳴らしてみた結果です。
さすがに300Bは歪を感じさせません)家庭での通常利用 なら、まず問題になることは無いでしょう。

TU-873LEは古典球&古典的回路(FETによるリップルフィルタのみ現代的)、こちらはビーム球&現代的
回路と両極端なアンプですが、目指すところは変わらないんだなと改めて思ったしだいです。

 

 

22. 岩井さん 2005/02/06

私は、NFBは最小がもっともよい音だと思います。多くかけると、
引っ込んだ感じ(師匠曰く、音がスピーカーに張り付いた感じだとか)がしていまいちでした。
今、6V6S-JJで視聴していますが、カップリングコンデンサ(T-Cap (S)シリ−ズ錫箔巻きフイルム
0.2μへ交換)の交換で響きがよくなったと思います。

【Wat!】
T-Cap (S)シリ−ズは興味があったのですが、とても高価なのであきらめました。
やっぱり高いだけのことはあるのでしょうね。

NFBですが、私の環境では、NFBが少ないと引っ込んだ感じがしたので、
(今まで作られた方も同じような評価です。中にはNFB最大と最小を逆に勘違いされて
いた方もおられましたが。。。)
NFBをたっぷりかけるほうをお奨めしていたのですが、とても面白いですね。
どのようなスピーカをお使いですか?また、OPTにはどういったものを?
非常に興味があります。

 □岩井さん 2005/02/07
いや、もしかしてNFBの最大と最小を勘違いしたかと思ってあわてました。 同ボリュームで
ゲイン最大=NFB最小であってますよね?

私の場合、マンション住まいということもあって小さく(16cm)、軽く(3kg/台)、能率のよい
(音圧94dB)スピーカーを愛用していますので、そのせいではないでしょうか。
ちなみに、OPTはichikawaのITS-10Wです。
まあ、好みの問題でしょうが、NFB最小のほうがいわゆる元気な音に聞こえます。

後、違うといえば、B電源用タップも微妙に違いますし、容量もこれまた微妙に違います。(250V、DC115mA)
この変更により、一部アルミ電解の耐圧を上げたりしてもいます。

【Wat!】
情報ありがとうございます。
今まで見聞きした話から総合すると、高能率のスピーカと高NFBのアンプとは相性が悪いことが多いようですね。
もうひとつは、OPTの特性が低域寄りの場合は、NFBをかけることで高域よりも低域の特性が伸び、バランスが
悪くなってしまうのかもしれませんね。
その場合はOPTの二次側からも少しだけNFBをかけたほうが良いのかもしれません。

昨日、私のアンプでもNFB量を切り替えながら聴いてみました。
確かに、ジャズやボーカルを聴く分には、NFB最小の方が独特の生々しさが出ますね。
しかし、僕の低能率のスピーカでは、力感が足らない感じがします。特にオーケストラなど大編成のものを聴くと、
いろいろな音が団子になってしまって、面白さが半減します。

 □岩井さん 2005/02/16
久々にオーケストラを聴いてみました。
悔しいかな、”音は値段なり”。
6G-B8の独演会となってしまいました。NFBも強めにかけると音がくっきりしてきます。
重厚な音楽の場合は、この方がよいようですね。

 

 

23. 岩井さん 2005/02/06

SG電圧=-120vの6G-B8も思いのほかいい音で、コンデンサ交換が大当たりでした。

さて、球の件ですが。
6G-B8よりもさらに豊かな高音を出す球ってありますか?
低音のパワー感はこれで十分なのですが。もしあれば、ぜひ聞いてみたいです。
後、6AU6(6136)によっても微妙に変わりますね。
私が聴く限りでは、GEのJAN-6AU6WCのほうが東芝の6136より高音の響きがきれいでした。

【Wat!】
高音については、伸びきった感じでいうと、SovtecのKT66あたりですかね。
http://members.ld.infoseek.co.jp/m_wat/6x6/tubes.htm#KT66_S
8417も少し癖がある感じもしますが、明るい艶が特徴です。
http://members.ld.infoseek.co.jp/m_wat/6x6/tubes.htm#8417_G

とても高価ですが、EL37は美しさで言うと、最高です。
http://members.ld.infoseek.co.jp/m_wat/6x6/tubes.htm#EL37_M
少しおとなしくなりますが、非常に安価なelecreo-harmonixの6L6GCも同じ傾向です。
http://members.ld.infoseek.co.jp/m_wat/6x6/tubes.htm#6L6GC_E

まずはEL37とKT66あたりですかね。
他にもいろいろと面白い球があると思います。


私は、6AU6を2種類(SylvaniaとPhilips)試しましたが、出力管に比較してほとんど違いを
感じなかったので、他の球には手を出していません。
機会があれば衝動買いしてみたいと思います。

 □岩井さん 2005/02/07
しかし面白いですね。
”高いから良い音”でないところがミソですね。
高い順だと、
6GB8, Syl 6L6GC (師匠のコレクション),仏6V6, 6V6S-JJ
私の耳には
6V6S-JJ=6GB8, 仏6V6, Syl 6L6GC
という感じです。

@\1,300程度の6V6Sがいい感じです。無理して6L6GCの2/3程度のサイズを押し込んだような6V6に
してはやけに巨大なプレートが特徴です。
仏6V6は繊細で高域が響くのですが、低音の迫力が今一歩、6L6GCは暖かい音ですがナローレンジ
(使い込みが甘いせいもあると思うが)な感じです。
師匠のコレクションに中国製KT-66があったので、試しに聞いてみようかと思います。

【Wat!】
このアンプのロードラインは、6V6-GTあたりが最も理想的になっています。
他の球については、能力を出し切れないこともあるのかと思いますが、その素地のようなものは
感じ取れるような気がします。
6V6S-JJ、とても面白そうですね。安価なので是非購入したいです。
どこで販売されていましたか?

中国製KT66は私的にはあまりよい印象を持っていません。
ロシアのKT66が非常に良いこともあって、中国製というものに少し粗悪なイメージを持ってしまっています。

 □岩井さん 2005/02/07
さて、6V6S-JJですが。
国内ではあまり出回っていないのか、見かけませんね。
私は海外通販で仕入れました。
http://www.boiaudioworks.com/index.php?language=ja

$42/4本ですので、1本10$程度です。

ただいま、KT-66で試聴中です。
使い込まれた中国球ですが、私の環境には、一番ぴったり来る音のようです。
早速、購入対象になりそうです。

 

 

24. 岩井さん 2005/02/16

ちょっと手が空いたので、前段のSG改造をやっていたのですが。
0.47と0.047を間違えるというポカのおかげで、見事に発振してくれました。
今手持ちに0.22しかないので、発振覚悟で取り付けてみます。

【Wat!】
いただいたメールを拝見して、少し不安になったので再度アンプをチェックしました。
すると、前段SGに接続したコンデンサの容量は、3.3μでした!
ということで、0.22μでも発振してしまうかもしれません。(うまくいく可能性もありますが)

とりあえずやってみられるということでしたら、結果を教えていただけませんか?
私自身、3.3μよりも少しでも容量を小さくしたいと考えていますので。。。
(少しずつ変更というのも結構面倒そうですね。。。)

 □岩井さん 2005/02/18
やはり1μも無い状況では無理でしょう。
(師匠に無理言って貰えた0.47と手持ちの0.22とのパラでも低周波発振してました。)
ただ、0.47μ時には洒落にならないくらい発振していたのが、0.69μ時にはかなり発
振が軽減してましたから(とりあえず音楽と認識できるまでには)、1から2μあたり
でいけるかもと理由も無く想像しております。
確か別のアンプに使うつもりでストックしてあったフィルムコンに1μ/250Vがあった
ような気がするので、探し出せたらパラってみます。
それでもだめなら、ZD安定システムに先祖帰りですね。

【Wat!】
いろいろお手数をおかけしています&情報ありがとうございます。
3.3μは偶然とはいえ、ほぼBestだったようですね。
もし1μをパラってもだめなら、ケミコンで良いのでは?
100V3.3μで十分。価格も格安!
少なくともZD安定システムにはもう戻れません。音が全然違います。

 □岩井さん 2005/02/21
1μが一個のみ出てきたので実験してみました。
1+0.47=1.47で行いましたが、やはり発振します。
ただ、NFB最小だったか最大だったか忘れましたが、どちらかの位置でほぼ発振なし
状態までは移行しました。(それでも、皆無ではありません)
0.69の場合に比べて容量は2倍以上あるのにかかわらず、改善率は予想より低かった
ことより、ある程度の容量(0.5μ程度?)からは容量アップに従い、緩やかに発振
が収まっていくものと予想されます。
この結果を踏まえると、3.3μというのは絶妙の選択と言えるのではないでしょうか。

 

 

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